フランスのブログで私がよく読むものに CulturalGangBang (略してCGB)というものがあります。題名通り品の悪いブログではありますが、品の悪いインテリさん(複数)のブログで、非常に私の好みであります。気づかなかったけど、きっと複数でやってるからギャングバングなんだろね。おちゃらけジャーナリスト(ギー・ビランボーム)と極右マッチョ(アラン・ソラル)の両方にリンクが張ってあるという、わけのわからないブログです。キャッチコピーは「文化は民衆の阿片である」って、案外ひねりがないんでしょ。「2008年反動ブログ金賞」だそうです(笑)。
この前「フランスの困ったひと」という記事で書いた、エリック・ゼムールさんと「ドンキホーテの子供たち」の代表のオーギュスタン・ルグラン(俳優)の衝突についての記事がなかなかおもしろいので、フランス語とフランスの現状がまあまあわかるひとは読んでみたらいかが。(おもしろいブログだが、間口は結構狭い。)
さて、この記事の内容は各自に確認していただくとして、ここで話題にしたいのは、このブログのおまけについているアンケートです。質問は、「あなたも熱心にオバマを支持していますが、その理由は何ですか」というものです。選択肢は以下のとおり。
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この前「フランスの困ったひと」という記事で書いた、エリック・ゼムールさんと「ドンキホーテの子供たち」の代表のオーギュスタン・ルグラン(俳優)の衝突についての記事がなかなかおもしろいので、フランス語とフランスの現状がまあまあわかるひとは読んでみたらいかが。(おもしろいブログだが、間口は結構狭い。)
さて、この記事の内容は各自に確認していただくとして、ここで話題にしたいのは、このブログのおまけについているアンケートです。質問は、「あなたも熱心にオバマを支持していますが、その理由は何ですか」というものです。選択肢は以下のとおり。
- オバマは死刑制度を支持しているから。
- オバマは同性愛者同志の結婚に反対だから。
- オバマは武器の自由な流通に賛成だから。
- オバマは移民の停止に賛成だから。
- オバマはパキスタンを攻撃するつもりで、イランを攻撃すると脅迫しているから。
- オバマはイスラエルを支持し、イスラエルに武器を売ることを支持し、イェルサレムは不可分であると云ったから。
- オバマは二言ごとに神に感謝するから
- あなたは死刑に反対で、同性愛者同士の結婚に賛成で、武器に反対で、移民に賛成で、反戦主義者で、パレスチナ支持で、無神論者で…正直云ってちょっとばかじゃないの。
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4 コメント:
良い記事だと思いますが、もうちょっと詳しく解説してください。
以前オバマがフランスに一瞬立ち寄ったときに、社会党の議員がみんなオバマに会えないのを悔しがったとか、そういうのがおかしいという話です。ゴアやケリーに対してフランス社会党が熱をあげたかといえば、そんなことはまったくありません。
右翼のひとが「有色人種は犯罪を犯す」と主張するのに対して、左派のひとが怒るのはいいのだが、もし「構造的な差別は人心を荒廃させることがありうる」ということを見逃して「有色人種は善である」という結論に達するならば、右翼と同じ穴のむじなです。このようなことを信じている人間は、路地裏で有色人種の人間にかつあげされようになったときに、「私はきみたちの友人だ!」と云ってもまったく聞いてもらえなくて、簡単に右の方に行ってしまうかもしれません。
「片親が黒人のオバマを黒人と呼ぶのは、極右のルペンと同じ論理に落ちることである」と主張するひともいますが、このような考えかたには理があるかもしれません。正直なところオバマの主張はよくわからないのに、オバマに心酔している良識派の左派のひとは、「有色人種は善」という、右翼のイデオロギーに対する反動から出てきた妙なことをどこかで信じているのではないか、という危惧を感じます。この左派の反動は、右派の側の反動と同じく、人種的な偏見を刻印されたものです。
ブッシュ政権が二期つづいたので、今度は民主党政権にすべきだろう、ということに関して、私はまったく同意します。米国本国よりも、フランスや日本などの外国の方が、政党の力関係を切り捨てた、オバマという人間に対する歪んだ愛を見せているのではないかという感想をもちます。オバマを支持したからといって、人種的偏見を帳消しにすることはできないのですが。オバマを支持することによって「後ろめたさ」を軽くしてもらえる、という気持ちがどこかにあるのではないかと思います。
NeiMuroya様
解説ありがとうございます。なるほど、そういうフランス国内での「オバマ」の捉え方があったのですね。日本の「小浜市」もオバマの主張をわかった上で応援しているのでしょうかねえ。
人種差別についての考え方は私の考え方ですが、フランスの社会党と良識派左派が、オバマとマケインの政策のちがいはさほど大きくないだろうに、こぞってオバマを支持しているというのは事実です。
小浜市に関しては、カルピス坊やのようなものなのだと思います。私の勝手な想像にすぎませんが、もしオバマが背の高いまったくの白人だったら、小浜市民はオバマを勝手に応援したりはしないのではないでしょうか。オバマを勝手に応援する小浜市民は、オバマのことを「かわいい」とか「親しみやすい」と思い、まじめな大統領候補が感じさせるような畏敬の念を感じていないのだと思います。サミュエル・フラーの Shock Corridor という映画は精神病院が舞台ですが、大学での陰険な人種差別に耐えかねて、発狂して自分は黒人を迫害するKKKのメンバーだと思い込んでいる元黒人学生が、「黒人がエンターテイナーをやるならまだいいけどね…」ということを云います。オバマを勝手に応援する小浜市民は、まったくもって無意識かつ天真爛漫に、オバマはエンターテイナーか何かだと考えているのではないか、ということを私は勝手に想像しています。もっとも芸人と政治家の区別がつかないのは一部の小浜市民だけではなくて、麻生太郎も小池百合子もまったくわかっていないでしょう。
それにしても、日本のひとつの地方公共自治体が本気でオバマの政策を応援して、ブッシュやマケインの政策を批判したとしたらちょっとした外交問題だが、だれもそんなことを心配すらしないというのはどういうものでしょう。米国人も「オバマを応援する日本人は政策のことなんてまったく考えちゃいない」ということはよくわかっているということなのでしょう。
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