2008年10月19日日曜日

シェリー・ウィンターズ

 前の記事には後で思いついて追記をくっつけたのですが、しかし書いている最中に『狩人の夜』(1955)のロバート・ミッチャム演じる人物像を考えていたわけではありません。それでも確かにこの映画のことはぼんやりと頭のなかにあったのです。私が考えていたのはこの場面のことでした。



The Night of the Hunter (Charles Laughton, 1955)

 ここで死んでいる女優がシェリー・ウィンターズです。水というとなぜか私はこの場面を思い出してしまいます。水というともうひとつ思い出すのが、『陽のあたる場所』(1951)という映画で、モントゴメリー・クリフトがコダック社の令嬢エリザベス・テイラーと結婚するために、邪魔になった恋人を湖で消す場面なのだけれども、なぜかここで殺されるのもシェリー・ウィンターズです。だれが云ったのか忘れたけれども、おかげでシェリー・ウィンターズは死人の役しかできない大根女優と呼ばれたこともあったようです。キューブリックの『ロリータ』(1962)ではロリータの母親役もやっています。これらの役柄のために私のなかでは妙にカルトなイメージが強いのですが、世間では普通に大女優だと考えられているようです(『ポセイドン・アドヴェンチュア』などにも出ています)。気づかなかったけど、ポランスキーの『間借人』では門番役をやっていたらしいです。ヴィットリオ・ガスマンと結婚したときに一児を設けています。
 それでも私のなかでこのひとのカルトなイメージを決定づけるのは、ロジャー・コーマンの『ブラディ・ママ』(1970)での、ボニーMの歌でもおなじみ、「ママママー」マ・ベイカー役です。この映画には若き日のデニーロが出てますよ。ジョン・ウォーターズの『シリアル・ママ』はこの映画の韻を踏んでいたというのは有名な話(どこで)。ボニーMの歌はこの映画よりも後のヒット曲で、この映画のテーマソングではありませんので、念のため。
 韻を踏んでいるといえば、『アメリカン・ビューティ』という映画がありましたけれども、題名はグレイトフル・デッドかなあと思ったんだが、よく考えてみると、間接的には『陽のあたる場所』(原作は『アメリカン・トラジェディ』)のことをかすかに記憶しているのではないかという気が今しました。かなりこれ、ありそうな気がしませんか。『陽のあたる場所』なんて、今のひとはあまり見ませんかね。別に傑作というのではないですけど、見ておいた方がいい映画だと思います。逆に、私はキューブリック不感症だからいらないことをつけくわえておくが、『ロリータ』や『バリー・リンドン』などを除いたら、キューブリックの映画は、それは傑作だろうけど、映画好きだけ見ていればいいような気がします。いらないことでした。

 シェリー・ウィンターズは2006年に亡くなっています。

P.S. 後になって思いついたけれども、「水フェチ」ということだと(水の量の多さでも)、『アビス』や『タイタニック』が思い出されます。「つまらない」と頭ごなしに云うひとがいるんだけど、こういう映画をつまらないと云われても困ると思うのよ。『アビス』って水の擬人化のきわみだなあ、そういえば。

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